甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
バセドウ病は甲状腺ホルモンの過剰産生によって引き起こされる疾患。男女比で1:4で男性より女性が多いです。若年から中年女性、特に妊娠時には増悪しやすく注意が必要です。
甲状腺
甲状腺とはホルモンの工場・倉庫で、喉ぼとけの下あたりにあります。正常時で2か月分のホルモンの貯蔵があるので、ホルモン分泌を抑制しても1か月は症状が落ち着きません。
甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモンは発育、細胞の代謝維持や他のホルモンの作用を増強したりするホルモンです。甲状腺ホルモンにはヨウ素が3つのT₃とヨウ素が4つのT₄があります。主な働きは代謝をUPさせたり、交感神経をアップさせる働きです。
<症状>
・発育障害
・多汗
・食欲があるのに痩せる
・疲れ、動機
・高血圧
・微熱
・頻脈
・情緒不安定など
甲状腺機能亢進になるとT₃、T₄の数値が高くなるようです。通常、甲状腺ホルモンの量は視床下部や下垂体によって調節されているのですが、バセドウ病になると、視床下部・下垂体が甲状腺を刺激しなくても甲状腺が勝手に甲状腺ホルモンを産生します。
しかも、その原因は不明なところが多いです。
<治療法>
甲状腺ホルモンの合成や放出を抑制する薬や、活性の強いT₄からT₃への変換を阻害する薬、甲状腺機能亢進症に伴う交感神経症状を軽減する薬などが処方されます。
橋本病(慢性甲状炎)
甲状腺における慢性の炎症性疾患である橋本病は甲状腺自己抗体ができる自己免疫疾患の一つとされています。
一般的に橋本病は無症状ですが、進行すると甲状腺腫大になり肩こりや甲状腺ホルモンが不足する甲状腺機能低下症状が出現します
<症状>
・元気がなくなる
・疲れやすい、脱力感
・動脈硬化などの老化が早まる
・寒がりになる
・体重増加
・食欲不振
・動作がのろい
・皮膚が乾燥する
・発汗低下
・足がむくむ
・便秘
・貧血
・腫れぼったい顔つき
・こむら返り
・月経過多や無月経etc
<治療法>
簡単に血液検査で確認ができますが、症状から「うつ状態」と精神科で誤診されることもあるようです。バセドウ病と違い自己免疫疾患の為、甲状腺ホルモンの補充が必要。
<バセドウ病と橋本病の両方に効果的なアロマ>
活性の強いT₄からT₃への変換を阻害するのは副腎皮質ホルモンで、副腎皮質ホルモンを活性化させる精油の代表はアカマツ・ヨーロッパとブラックスプルースです。この2つは抗アレルギー作用もあるため橋本病に対しても有効だったケースがあります。
交感神経を抑制する働きがあるのは副交感神経強壮作用のあるテルピネン-4-olを含むマジョラム。
ミルラはリンデステレンやクルゼレンという芳香分子を含み、その成分に甲状腺刺激作用があり甲状腺ホルモンを調節すると考えられています。カラミントやマジョラムにも甲状腺ホルモンの分泌不足や分泌過多を正常に戻す作用があるとされている。
ミルラ 4滴
カラミント 4滴
アカマツ・ヨーロッパ 4滴
ブラック・スプルース 4滴
マジョラム 4滴
ジェル基材 10g
1日2回、副腎周辺と甲状腺周辺に適量塗布。午前中に集中して塗布が有効。
精油合計20滴で上記精油1つからでもいいと思います。
IM理論ではバセドウ病と橋本病はIMチェック図上で相関関係にあります。